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【実録】Gemini活用事例|非エンジニアが「SEO分析プラグイン」を自作した全記録

ネオンブルーの光に包まれた未来的なオフィスで、日本人ビジネスマンがGeminiのホログラムとWordPressのコードが表示されたノートパソコンに向かい、AIを活用した開発作業(AI Work Hack)を行っている様子。
LON

こんにちは、AI Work Hack 管理人のLONです。

突然ですが、あなたはGeminiを「ただの検索エンジンの代わり」に使っていませんか?
あるいは、「GPT-5.1の方が頭がいいから」と、Geminiを開く回数が減っているかもしれません。

正直に言います。

それはあまりにも「もったいない」です。

実は、私のような「コードが書けない非エンジニア」にとって、Geminiこそが「最強の開発パートナー」になり得るからです。

今回、私はGeminiと対話するだけで、WordPressの管理画面で動く「プロ仕様のSEO分析プラグイン」を自作しました。

コードは1行も書いていません。

この記事では、アイデア出しから、エラーとの格闘、そして実際にコンサル業務で成果を出すまでの「全記録」を公開します。

この記事でわかること
  • 非エンジニアがGeminiで「WordPressプラグイン」を自作する全手順
  • GPT-5.1と比較した、Geminiならではの「開発における強み」
  • 自作ツールで見つけた「SEOの致命的な欠陥」と改善事例

▼ 今回Geminiと開発したツールの進化過程

バージョン実装機能Geminiへの指示(役割)開発時間
V1(基礎)キーワード入力欄
CSVエクスポート
「管理画面に入力欄を作って」
(コーダー役)
5分
V2(進化)H2/H3見出し抽出
文字数カウント
「HTMLタグを正規表現で抜いて」
(技術アドバイザー役)
15分
V3(完成)ディスクリプションの取得
テーマに依存しない自動検知機能
「どんなテーマでも動くロジックを考えて」
(CTO/設計役)
30分

【基礎】Gemini活用事例|なぜ非エンジニアの「開発パートナー」に最適なのか

「開発なら、推論能力が高いGPT-5.1の方が良いのでは?」
そう思う方も多いですよね。確かに複雑な計算や論理パズルはGPT-5.1が最強です。

しかし、私たち非エンジニアが「動くツール」を作るという点において、私はGeminiを推します。

理由は以下の通りです。

ChatGPT(GPT-5.1)と比較したGeminiのメリット

赤く幾何学的な構造を持つ「GPT-5.1」のデジタル脳と、青く流動的なデータ構造を持つ「Gemini」のデジタル脳が、中央の天秤で釣り合っている様子を描いた、AIモデル比較の抽象イラスト。

最大の理由は「圧倒的なコンテキスト(文脈)理解力」「素直さ」です。

  • 長文脈に強い: プラグイン開発では、数百行のコードを何度も読み込ませます。Geminiは過去の修正履歴を忘れず、「さっきのあそこ直して」が通じます。
  • 最新情報へのアクセス: Google検索と連動しているため、WordPressの最新バージョンの仕様変更などにも強いです。
  • エラー解決の粘り強さ: エラーログを貼り付けた際、具体的な修正案を提示するスピードが段違いです。

つまり、「仕様書がないフワッとした状態」から形にするのが得意なのです。
これはまさに、私たち非エンジニアがやりたいことと合致しますよね。

「コードは書かない。AIを操る」というマインドセット

今回の開発で私がやったことは、キーボードでコードを打つことではありません。
「要望を伝える」「エラーを報告する」「褒める」。これだけです。

「プログラミングができない」は、もはやハンデではありません。
「どのようなツールがあれば業務が楽になるか」というアイデア(妄想力)こそが、これからのエンジニアリングの核になります。

できるかできないを私たちが考える時代は終わりです。

これからは、できるかできないかに関係なく、思いついたアイデア(妄想力)をAIに伝えていくのです。

あとはAIとの会話においてアイデアの完成に近づけていけばいいのです。

この点においてもGeminiを活用することは、私たち非エンジニアにとって最適な方法のひとつと言えるのです。

ChatGPTの便利な使い方が知りたい方はこちらの記事がオススメ

【実録】Gemini活用事例|SEO分析プラグインを「会話だけ」で自作した全工程

Gemini」のロゴ入りロボットアームが、「Keyword Input」「CSV Export」「Auto-Discovery」と書かれたブロックを組み立ててデジタルプラグインを構築している、アイソメトリック(等角投影)なイラスト。自動化されたツール開発プロセスを表現。

では、実際に私がどのようにして「SEO分析プラグイン」を作り上げたのか。

泥臭い失敗談も含めて公開します。

使用したのは、Pro版のGeminiとWordPressのテスト環境だけです。

※私はGeminiのProプランを使用していますが、無料版でもそこそこのことはできると思います。ただ、私と同じことをしたい人はGeminiのProプランに加入することをオススメします。

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【V1 課題発見】記事管理の限界と「入力欄・CSV出力」の実装

運営サイトの記事数が100を超えたあたりで、管理が限界を迎えました。
「この記事、どのキーワードを狙ってたっけ?」「リライトしたのいつだっけ?」

そこでGeminiにこう投げかけました。

📋 LONの指示プロンプト(V1)

あなたはWordPress開発のプロです。
以下の要件を満たすプラグインのコードを書いてください。
1. 投稿画面に「狙っているキーワード」と「記事の目的」を入力するカスタムフィールドを追加。
2. 全記事のデータをCSVでエクスポートするボタンを設置。

出力されたコードをファイルにしてアップロードすると…なんと一発で動作しました。

投稿画面に入力欄が出現し、管理画面に専用メニューが設置されました。

そして、CSVボタンを押すとCSVデータがダウンロードされ、Excelなどで内容を確認できます。

「え、こんなに簡単でいいの?」と拍子抜けしたのを覚えています。

【V2 機能拡張】正規表現で「見出し構成・文字数」を丸裸にする

人間とは欲深いもので、入力欄ができると次は「中身」も自動で見たくなります。

「SEO分析をするなら、H2やH3の見出し構成や、文字数も一覧で見たい」と考えました。

しかし、これは少し難易度が高いです。

記事本文(HTML)から特定のタグだけを抜き出す必要があるからです。

ここでGeminiの真骨頂が発揮されました。

Geminiとの会話

LON:「本文からH2とH3のテキストだけを抜き出して、CSVの列に追加したい。あと文字数も。」

Gemini:「承知しました。見出し内の改行にも対応するため、末尾に修飾子sをつけた正規表現 /<h[23].*?>(.*?)<\/h[23]>/s を使用して抽出するロジックを追加します。」

専門用語が出てきましたが、私は「OK、頼む」と言うだけ。

結果、またしても数秒でコードが修正され、記事の構成が丸裸になるツールへと進化しました。

【V3 壁と突破】JIN:Rで起きたエラーと「Auto-Discovery機能」の閃き

順調に見えましたが、ここで最大の壁にぶつかります。

私のサイトテーマ「JIN:R」では、メタディスクリプションがCSVに出力されず、空欄になってしまうのです。

Geminiとの会話

LON:「ディスクリプションが取れないよ。バグ?」

Gemini:「調べました。JIN:Rなどの高機能テーマは、WordPress標準の保存場所ではなく、独自のフィールド名でデータを保存しているようです。」

ここで私はハッとしました。

「これ、クライアントが別のテーマを使っていたら、いちいちコード書き直しになるのでは?」

そこで、Geminiに無茶ぶりをしてみました。

📋 LONの指示プロンプト(V3.3)

テーマごとに保存場所が違う問題を解決したい。
データベース内の全データを総当たりして、「description」や「seo」という文字が含まれるキーを自動で探し出し、それっぽい値を勝手に取得する「オートディスカバリー(自動検知)機能」を実装できる?

※この総当たり機能は負荷がかかるため、頻繁にアクセスされる公開ページ(フロントエンド)ではなく、管理画面でのみ動くようにGeminiに制御してもらいました。

さすがに無理かと思いましたが、Geminiは「面白いアプローチですね。やってみましょう」と回答。

完成したV3.3は、テーマを問わず、隠れたSEO設定を自動で掘り起こすモンスターツールになっていました。

この「想定外の提案」をコードに落とし込めるのが、Geminiの凄まじいところです。

※プロンプトについての理解を深めたい人は次の記事が参考になります

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【応用】Gemini活用事例|自作ツールで発見した「孤立記事」とSEO改善

内部リンク分析のデジタルダッシュボード画面。緑色の点で示された相互接続された記事群と、虫眼鏡で強調表示された赤色の「Isolated Nodes(内部リンクのない孤立した記事)」群のネットワークグラフが対比されている。

苦労して作ったプラグイン(といっても実働1時間程度ですが)を、実際のSEOコンサル業務で使ってみました。

出力されたCSVデータを、今度はGeminiにアップロードして分析を依頼します。

自作ツールで発見した「1万文字書いたのに内部リンク0」の衝撃

Geminiにデータを読ませ、以下のプロンプトを実行しました。

「文字数が多いのに、内部リンクを受けていない(孤立している)記事をリストアップして」

結果は衝撃的でした。

1万文字を超える渾身の記事が、サイト内のどこからもリンクされていない「陸の孤島」状態になっていることが8記事も見つかったのです。

具体的なコンサル提案への活用

これさえ分かれば、あとは簡単です。

「この記事とこの記事は関連性が高いので、リンクをつなぎましょう」と提案するだけ。

「ツールを作る」→「データを見る」→「改善する」。

このサイクルすべてにGeminiが関わっています。

よくある質問(FAQ):Geminiの活用や開発に関する疑問

ほの暗いサーバーールームのラックの間に、巨大な青いネオンのクエスチョンマークが浮かんでいる3Dレンダリング画像。床のサイバー回路パターンとともに、データセンターにおけるトラブルシューティングやFAQ(よくある質問)を象徴している。

最後に、非エンジニアの方がGeminiで開発する際によくある疑問にお答えします。

Q. 無料版のGeminiでも同じプラグインは作れますか?

A. はい、可能です。

無料版のGeminiでもいくらかの開発は可能です。

ただし、Gemini Advanced(有料版)の方が、より長いコードを一気に処理できるため、機能が増えてきたら切り替えを検討しても良いでしょう。

Q. 会社で使う場合のセキュリティが心配です

A. 非常に重要な視点です。

顧客情報や機密データ(パスワードなど)は絶対にGeminiに入力しないでください。

今回の事例のように「プログラムのコード」や「一般的なSEOデータ」を扱う分にはリスクは低いですが、社内規定を必ず確認しましょう。

Q. スマホだけで開発できますか?

A. Geminiとのチャットはスマホでも可能ですが、コードをコピーしてファイルに保存し、サーバーにアップロードする作業はPC(パソコン)が必須です。

まとめ:非エンジニアのGemini活用事例として最適な第一歩

今回は、非エンジニアがGeminiとタッグを組んでツール開発を行った事例を紹介しました。
重要なポイントは以下の通りです。

重要なポイント
  • Geminiは検索だけでなく、「実装パートナー」として最強の性能を持つ。
  • コードが書けなくても、「何を解決したいか」を言語化できればツールは作れる。
  • エラーや環境依存の問題も、Geminiにログを投げれば解決策を提示してくれる。
  • 自作ツールで得たデータをさらにAIで分析することで、プロレベルの成果が出せる。

「自分には無理」と諦める前に、まずはGeminiを開いて「こんなツール作りたいんだけど」と話しかけてみてください。

その一言が、あなたの業務を劇的に変える第一歩になるはずです。

ABOUT ME
LON | AI Work Hacker
LON | AI Work Hacker
非エンジニア実装家 / AI業務委託
「コードは書かない。AIを操る。」

普段は業務委託のプロとして、AI企業のLINE運用や自動化システム構築を担当。

エンジニア経験ゼロから、AIだけを武器にツールを自作する「実務ハック」を研究中。
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